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2022.01.12

アントリオンSのアイデアが生まれるまで

今回は同じレザークラフターの方へ向けての記事になります。

クラウドファンディング向けに考案する商品は、新しくて見たことのないものであることが必須であると考えています。

もちろん、そんな商品を作り出すことは容易いことではありません…。

この記事で、アントリオンSがどのように考え出されたかをお伝えできればと思います。

これが最初に作った試作品です。

コインケースにカードを複数枚、取り出しやすく入れることはできないかと考えていました。

参考にした財布がいくつかあります。

ワイルドスワンズ「タング」

ブレイクノット「ミニット」

ヴィンテージ・リバイバル・プロダクションズ「小さい縦づかい財布」

これらはコインケース内にカードを入れて、可動する仕切りによって取り出しやすくなるアイデアが使われています。

そこからインスピレーションを得て、写真のような構造を考えました。

小銭入れ部の革の底をカシメで留めています。この写真しか残ってなくて、小銭で見えないですけど。

もちろん、というかなんというか、試作品は大変使いづらく、カード枚数が増えるとコインが10枚しか入らないなど、問題点が多かったためボツになりました。

次に試作したのはこんなタイプです。この形に至るまでにも10個ほど試作しています…。

最初はコインケースにカードだけのつもりでしたが、札も入れられてちゃんとした財布にしたらどうかと考え、作りました。

片側をカード、片側を三つ折り紙幣。真ん中に小銭といった形です。

ラウンドファスナー型にすることで財布らしさも出て、だいぶよくなりました。

底をカシメ留めなどせず、フリーにすることで数ミリの余裕が出て、その分財布のサイズを小さくし、収納枚数を増やすことにも成功しています。

しかし、この構造では仕切りが上半分ほどしか動かず、90度まで倒して視認性を確保することができませんでした。

また、紙幣を三つ折りで収納するのは使い勝手としてどうなのか?という疑問が出てきましたので、なんとかサイズを変えずに二つ折りで入れることはできないか、試行錯誤しました。

長くなったので、そのうち続きます…。